小豆じまん

2019年12月11日

ウコンの歴史

ウコンは二日酔い防止に効果があるものとして広く認知されていますが、そもそもウコンはいつの時代からあるものなのか気になる人もいるのではないでしょうか?ウコンは世界中で使われている食材であり、国によって扱い方や考えなどが大きく違います。

それでは、ウコンの歴史についてご説明しましょう。

【日本・外国のウコンの歴史】

ウコンは日本でも古くから用いられていますが、それ以上に海外では古い歴史があります。歴史を紐解いていく中で、海外ではどんな扱いをされているのかが分かるので、ウコンの歴史を知るだけでも勉強になりますよ。

それでは、ウコンの歴史を主な外国別にご紹介しましょう。

〇インドでのウコンの歴史

ウコンは元々インド原産の食材で、紀元前から栽培されていたという非常に長い歴史を誇っています。そもそもインドでは食用ではなく護摩壇に捧げる植物として用いられており、奨水や生薬としても使われていました。

さらに古典医学書では血流が流血せざる時に使うもの、鎮静効果を持つ植物として記されているようです。また、インドの宗教の一つであるヒンドゥー教では、ウコンは神聖な植物として考えられており、邪悪なものを寄せ付けず、魔力が秘められているものとして銅製のお守りの筒、儀式に使われる糸にも使われています。

結婚式では新郎新婦にウコンを全身に塗りたくったり、化粧品として使われていたりとウコンはインドで非常にポピュラーで心神深いものになっています。

〇タイでのウコンの歴史

インドからタイの宮廷に伝わったウコンは、女官の中で瞬く間に人気を博しました。昔の文献によると、タイの宮廷に勤める女官の肌は黄色かったと記されています。つまり、タイの女官も肌にウコンを塗ることで化粧の役割を果たしていたということになるでしょう。

タイでも食用としてではなく、肌につける香料して大変人気があったそうです。さらに薬効として肌荒れの治療や予防、虫刺されなどの不愉快なかゆみを抑えるのにも使用されていたとか。特に赤ちゃんは肌が弱く、蚊を初めとする様々な虫に刺されやすいことからウコンを肌に塗って予防していたそうです。

〇日本でのウコンの歴史

日本でウコンの歴史は、卑弥呼がいたとされる時代から始まったそうです。卑弥呼の時代から200年経った後の遺跡から出土した染め糸は、おそらく染料としてウコンが使われていたと考えられています。

時代が進んだ中でも、ウコンで風呂敷を黄色く染めるというものがあったそうです。着物が虫食いの被害に遭わないように、ウコンで染めた黄色い風呂敷に包んで虫食いや菌などの被害に遭わないようにしていたとか。

特に幕末の時代、ウコンは非常に高い値でやり取りされていたそうです。当時は藩の専売商品になっていて、価格が下がらないように生産調整や厳しい管理の元でやり取りしていました。そして大阪の承認に売っていた時の値段は、沖縄の商人から買った金額の44倍という高値で売っていたとされる記録もあります。

まさに財政を支える重要な商品として、藩の財政を支えていたのでしょう。

【まとめ】

ウコンは健康食品としてドリンクや調理、香辛料やスパイスなどに用いられることが基本となっていますが、歴史を振り返ってみると国によって考え方や扱いが大きく違うことが分かります。神聖な植物や邪悪なものを寄せ付けず、魔力が込められているもの、染料や肌に塗る化粧品など多種多様に扱われています。

日本の歴史の中では高値で取引されていたなど、現在では考えられないような扱われ方です。ウコンを飲む時は、国によって様々な歴史があることを思い出してみてはいかがでしょうか。

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