小豆じまん

2020年3月13日

海外にも素麺ってあるの?外国にある日本の素麺に似た食べ物

素麺のルーツ

素麺は日本の食べ物というイメージが強いですが、
ルーツを辿ると中国から来たお菓子に影響された食品であることが分かりました。
なんと、
日本では縄文時代の頃に、西アジアで栽培された小麦がシルクロードを使って中国に渡り麺が誕生したそうです。

麺が生まれたのは黄河流域です。
道具や機械を使わない単純な作り方の手延べ麺は、モンゴルや中央アジアに伝わりました。
中国料理で披露される芸術ともいえる手延べの高度な技術は山東半島出身の料理人が伝えたとされています。
※中央アジアとはカザフスタン・ウズベキスタン・キルギス・トルクメニスタン・タジキスタンの五共和国です。

日本の素麺の元祖ともいえる中国の索麺は今でも福建省を中心に作られていて、線麺や麺線といわれています。
湖南省青田県にも長寿麺という素麺に似た麺があります。
中国では誕生日に長い麺を食べるそうですが、その面の長さ50メートルにもなるそうです。
長い麺を食べることで長寿を祈願するんだそうですよ。

外国にある日本の素麺に似た麺

韓国:ビビンククス

日本の素麺に似た小麦粉でできた細い麺を使った料理です。そば粉の麺で作る場合もあります。
日本の素麺と同じで夏場に食べる伝統的な冷製麺料理ですが、食べ方は混ぜ麺です。
ビビンククスとはかき混ぜ麺という意味もあります。

韓国:ミョルチグクス

カタクチイワシやじゃこの出汁で食べる麺料理で、味は日本の素麺に一番近いのかもしれません。
しかし韓国の素麺は総じてコシがない・・・。
日本人はラーメンでもカタ麺やバリカタ麺を好む人がいますが、韓国人には硬い麺はNGのようです。

ラオス:カオ・プン

麺の細さなど見かけは日本の素麺にそっくりですが、米粉からできているという点では素麺とは全く別物です。
ココナッツミルクに豚肉や魚のすり身の入った汁をかけて、青菜やもやしなどの野菜をたっぷり混ぜて食べるのが特徴です。

タイ:カノム・チーン

タイの麺料理はすごくたくさんのレシピがあります。
分かりやすく分けると米粉を使った麺料理と、小麦粉を使った麺料理に分けられます。
見た目的には米粉を使った麺料理の方が日本の素麺のように見えます。
本場タイでのカノム・チーンは生地の原料は米で押し出し方式で作られているので、日本の素麺とは全く別物です。
しかし日本でカノム・チーンというと素麺のことを指しているそうです。

ミャンマー:モヒンガー

麺だけ見ると素麺に似た麺ですが、これもまた米粉でできた麺。
ミャンマー人の朝食の定番で、ナマズの出汁で作ったスープの中に入れて食べます。
スープはドロッとしていて口当たりは重たいけど、さっぱりとした味わいだとか。
見た目よりさわやかな料理のようです。
ミャンマーに行ったら是非味わった方が良い料理です。

中央アジア:ラグマン

シルクロード一帯で食べられる麺料理です。
麺の材料や作り方が一番素麺に近い麺料理かもしれません。
でも食べるお店によって麺の太さも違うようで、どちらかというとうどんの太さに近いことが多いかも。
地域によってレシピも色々ですが、麺が中力粉で作られていて食べる直前に作られた手打ち麺であること、スープが羊肉か牛肉をトマトスープの中に入れて季節の野菜と煮込んだ料理であることは共通です。

まとめ

アジア圏では麺料理がたくさんありますが、調べてみると米粉料理が多かったです。
小麦粉を使っていても、素麺のように白く細い麺は少ないように感じました。
最後に紹介した中央アジアでよく食べられているラグマンの製造工程が日本の素麺に一番近かったです。
日本の素麺のように冷やして食べる麺料理が少なかったことも印象的でした。

一覧へ戻る