2021年5月28日
「龍」とは何か!?~宝生院・阿吽の双龍の壁画~
宝生院のご紹介、第2回めは・・・
本堂にある龍神の壁画についてです!
宝生院以外にも壁や天井に龍が描かれていたり
龍の装飾があったりしますよね?
「龍」がなぜ飾られるのか、その意味を知れば
より一層興味が湧き、ありがたみを感じるかもしれません。
※宝生院のご住職より伺った話をもとに書いてます。
目次
本堂の壁画「阿吽の双龍(あうんのそうりゅう)」
本堂の左右(東西)の壁に龍が描かれています。
右(東)壁面には・・・
日の出を物事の始まりとして控えて、口を開いた「阿龍」
まだ若く、幸せをつかみにいきます。
宝玉をもつ指は4本。
左(西)壁面には・・・
口を閉じ、指が5本へと成長した「吽龍」
この吽龍は成長し、老いてきたことによって
幸せや知恵・知識を授け、還元してくださるそうです。
天から降りて人を助け、幸せを守ります。
※本堂内の装飾や、入口にも龍(飾り・木彫り)がいますよ!
「龍」って何物??
「龍」とは何でしょうか?
各地や中国で、様々な説がありますが
ここ宝生院に描かれた龍は・・・
- 角は鹿
- 目はうさぎ(赤目で魔を払います)
- 耳は牛(草食動物なので耳がいい)
- 頭のコブはラクダ
- 腕は寅
- 爪はタカ
- 身体はヘビ
- ウロコは鯉(こい)
- 尻尾はシン(ワニのような空想上生物)
以上の9つの動物からなっているそうです。
(※動物は地方により異なります)
みんながそれぞれの個性を生かし、協力することで
スゴイ力を発揮する
そんなシンボル。
(客間:こちらの龍の説明も非常に興味深いものでした。
ぜひ、ご住職に伺ってみてはいかかでしょうか^^)
また、古来より龍の爪(指)は3本とされ、「民の龍」
5本爪の龍は「皇帝の龍」
4本爪の龍は「神社仏閣に祀られる龍」という伝説もあるとか。
なぜ龍が上の方に祀られるの?
天井の壁画はもちろん
飾りの龍も上の方にあるのですが、それには意味がありました。
龍は昔から、天候を司る(雨や嵐など)とされており
「龍を信仰して味方になってもらおう!」
と水の神として、祀るようになりました。
水の神が天井にいることで
- 奉納の雨をふらす
- 知恵と豊かさをふらす
- 住職の後押しをする
- 火災をふせぐ
そんな意味があるそうです。
芸術家:斎藤サトル
最後になりましたが、宝生院の龍を描いた方のご紹介です。
斎藤サトルさん。
龍の天井画いえばこの人・・・!
と言っても過言ではないんじゃないでしょうか。
大変多忙な方で、この壁画も依頼から1年以上経ってから
描いていただいたそうです。
芸術家・斎藤サトルの作品↓
アトリエ・サトルーチ 天井画 (moo.jp)
アクセス
拝観時間は8時〜17時
〒761-4122
香川県小豆郡土庄町上庄412
TEL.0879-62-0682
歴史、観光名所巡り好きでいつもカメラを持ってる歴史オタク男子。小豆島の歴史や観光スポットに関する記事を書いています。