2020年2月12日
小瀬の重岩|小豆島の石にまつわる観光地
小豆島と聞くとオリーブやそうめんなどの特産物を思い浮かべる人が多いと思います。しかし、小豆島は昔石材産業が豊富でその石は大阪城にも使われていることで有名です。今回はそんな小豆島の石材産業に関する意外な歴史と観光地について解説していきます。
観光に関する情報も詳しく説明しているので、小豆島に旅行へ行く予定のある方はぜひ最後までご覧ください。
小豆島の石垣に関する歴史
小豆島は石材の業界では上質な花崗岩の名産地として全国的に知られています。小豆島では石材の産出量が多いことから、大阪城を再建する際も石垣の石として小豆島の石材が使われました。
石材に関する話で最も有名なのが、安土桃山時代に豊臣秀吉が大坂城を築城する時に小豆島の石が多く使われたことです。しかし、実際は大阪城だけではなく 江戸城や皇居石橋(西丸大手橋)でも使われています。
小豆島の石材が色々な城で使われている理由は、小豆島石が加工しやすいからです。小豆島の花崗岩は約8000万年以上前にマグマがゆっくりと冷えて固結してできています。花崗岩の色は、白や赤いものから、黒色のものなど様々です。
これらの小豆島の花崗岩は荒目石で強度が強く、耐久性が優れています。
大坂城石垣石切丁場跡の解説
大坂城石垣石切丁場跡には巨大な石から普段見られないような珍しい種類の石まで揃っています。1970年代の調査によると、大坂城石垣石切丁場跡にある石の数は1600を超えていると言われています。大坂城石垣石切丁場跡は5つのエリアに分かれているのですが、一番の見所は「天狗岩丁場跡」です。
天狗岩丁場跡には600個以上の種石があり、規模的にも広いので長時間楽しむことができます。さらに、天狗岩丁場跡には高さが7mもある大天狗岩があり、巨大でとても迫力があるので、小豆島に行く際はぜひ一度見ておきたい岩です。
【基本情報】
住所:小豆郡小豆島町岩谷
その他の小豆島にある石材の観光地を紹介
ここまで小豆島の石材産業の歴史について話してきました。ここからは実際に、大坂城石垣石切丁場跡以外で有名な石材に関する観光地を紹介していきます。
小瀬の重岩(かさねいわ)
小豆島の西海岸に小瀬原丁場という採石用の丁場があります。その小瀬の岩山の山頂には重石と呼ばれる巨大な石があります。その石は地面が不安定なところにあり、落ちそうだが落ちないということでよく知られている石です。
この重石は人工的に作られたものなのか自然に出来上がったものなのかまだ分かっていませんが、最近は新しいパワースポットとして少しずつ注目を浴びるようになっています。
【基本情報】
住所:香川県小豆郡土庄町小瀬
料金:無料
大坂城残石記念公園
海岸に向かって何十もの石が並んでい大坂城残石記念公園。ここは当時小倉藩細川家の受け持ちでした。大阪城を建設していた当時、小豆島で切り出された石は基本的にすぐに船で運ばれたのですが、なぜかここには切り出された石がそのままにされています。
さらに、この施設の中には小豆島の昔の石丁場の様子や、江戸時代に実際に使われていた道具なども展示されているので、小豆島の石材産業についてより詳しく理解することができます。
【基本情報】
住所:香川県小豆郡土庄町小海甲909-1
料金:入館無料
定休日:12月29日~1月3日
営業時間:9:00~17:00(入館は16:30まで)
公式ホームページ:http://www.town.tonosho.kagawa.jp/kanko/tnks/info123.html
ぜひ小豆島で石材巡りをしてみましょう!
ここまで説明してきたように小豆島には素麺や醤油のような特産物以外にも、多くの石材にまつわる観光名所があります。そのため、「他の人とは違った小豆島の観光名所を巡ってみたい」という方は、この石材にまつわる観光地巡りをすることをおすすめします。
歴史、観光名所巡り好きでいつもカメラを持ってる歴史オタク男子。小豆島の歴史や観光スポットに関する記事を書いています。